勉強法

目標点別・センター物理で高得点を取るための勉強法・解き方のポイント

目標点別・センター物理で高得点を取るための勉強法・解き方のポイント

センター物理を3分で解いて満点をとった人がいるという噂



「センター物理を3分で解く」

そんなことありえないと思ってしまいますが、理科三類(東大医学部で、最高峰)出身東大家庭教師の吉永賢一さんは、著書で「センター物理は3分で解いて満点をとった」と言っています。本当に3分で解けたかどうかは置いておいて、センター物理は満点を取りやすい科目であるのは確かだと思います。

しかしそこには程遠い現状を抱えている人がほとんどでしょう。物理というと公式の理解が大事っていう印象を持つ人が多いと思いますが、そこを意識するあまり努力を得点に結び付けられない人が結構いるんですよね。そういう人たちはもっと優先してやるべき勉強があるんです。

僕自身は高1の定期試験では、力学が試験範囲で55点しか取れなかったこともあるくらい苦手意識がありましたが、最終的にはセンター物理本番で満点を取ることができました。その経験談も交えつつ、センター物理について重要な情報・コツを全てお話ししようと思います。

センター物理の傾向・特徴


センター物理・化学・生物・地学の平均点の推移



センターの理科で何を選択しようか迷っている人にとって、どの科目が点を取りやすいかは重要な要素ですよね。冒頭で述べた通り個人的にはセンター物理は点を取りやすい科目だと思っていますが、実際のところはどうなのか。2015~2017年のセンター理科4科目の平均点の推移は以下のようになっています。

年度物理化学生物地学
201762.951.969.053.8
201661.754.563.638.6
201564.362.555.041.0
3年間平均63.056.362.544.4


この平均点を見ると物理は確かに点が取りやすいように見えますが、そこまで単純に言えることでもないと思います。

というのも、物理は「数学的なことが苦手」という人はことごとく選択するのを避けるからです。化学・地学・生物は「他が苦手だから」という消極的な理由で選択する人も少なくないですが、「他ができないから物理を選びました」ってそうそういないと思うんですよね。

つまりそういう消極的な理由で選択する人が少ないから、問題のレベルは同じだったとしても他の科目よりも平均的が上がった、という可能性も十分あるのではないでしょうか。

センター物理を選択すべき人とそうでない人



結局のところセンター物理は、やはり数学が得意な人の方が圧倒的に有利だと思います。

しかし数学が多少苦手だからとって物理が出来ないとはなりませんし、もっと重要な要素として2次試験・私立で受験できる大学を確認することです。物理選択をしておけばほとんどの大学で受験かのなので。

理科4科目の中でこれといった苦手がないという場合は、2次試験で受験できる大学を減らさないという意味でも物理を選択するというのがスタンダードはないでしょうか。

平均点から見ればセンター物理最難の年は2010年



新課程・旧課程関係なしにセンター物理史上もっとも難しかった年度はいつなのかきになる人もいると思いますが、平均点の観点で言えば最難の年は2010年になります。平均点は54.0点。最新3年間の平均点の平均が63.0点だったことから考えても、相当の低さですよね。

この問題が難しかったから平均点が下がったとか、そう簡単には要因を見つけることはできませんが、第3問の波動は例年に比べて難しいと思いますね。Aは光ファイバーで、セミナー物理とか教科書にはバッチリ載っている内容ですが、模試とかではそんなに見かけることはないのでは無いかと。Bの水面上の2つの波源に関する問題。

問3のグラフ問題は、まだ波動をちゃんと勉強してない人からしたら「この6つの選択肢のどこが違うのよ?」と思ってしまいそうな、似たような選択肢が並んでいます。問4の方は2次試験で出てもおかしくないような問題ですね。

過程が今とは違うので駿台や河合塾の問題集を使って勉強する人が多いかとは思いますが、一通り対策が済んで、最悪の状況を想定して練習しておきたい人は2010年の問題を解いておくと、いいイメージトレーニングができるかもしれませんね。

単問で見るなら2009年第1問問2「手回し発電機」?


正式に各問題の正答率が発表されているわけでは無いのでもっとも難しい確証はないですが、僕自身がセンターの過去問を解いた中で特に印象に残っている問題が、2009年第1問問2ですね。そもそも手回し発電機を知らない人もいるかもしれませんが、これ自体は名前そのままです。人力で、手でハンドルを回すことで起電力を生じさせます。実際のセンター試験の図が以下の図です。スクリーンショット 2017-07-01 0.01.20



この問題は手回し発電機の先にa:豆電球を接続 b:何もつけずにリード線同士を接続 c:不導体の棒を接続の3通りでハンドルを回す手応えが軽い順に並べ替えるという問題になっています。抵抗の大きさがc>a>bの順番になるのはわかると思います。だから手応えはこの順番に重く、軽い順にb,a,cとやりたくなります。その気持ちはすごくわかりますが、それでいいならこの問題が最難なんて言われることはないですよね。もっと考えなくてはいけないことがあるんです。

結論から言うと、「手応えは何に比例するのか?」という点についてもっと考えなくてはいけない問題なんですね。今あまり深く考えることなく「ハンドルの手応えは抵抗の大きさに比例する」と考えてしまいましたが、そこが甘いんです。

手を回すことによって与えているのはエネルギーですよね。ということは、比例するのはエネルギーの大きさ、すなわち消費電力ということになります。消費電力Pは
\[P=\frac{V}{R^2}\]
で表されるので、抵抗に比例するのではなく、その逆に反比例するということがわかります。だから答えはさっきの逆の、c,a,bの順番、ということになりますね。

今ほとんどの人が引っかかったのではないかと思います。これは難しいので心配する必要は全くないですが、迂闊に答えを出そうとすると足をすくわれる、ここまでの思考力を必要とする問題をセンターは出題したことがあるんだということは覚えておいてほしいです。

センター物理過去3年間の大問構成とマーク数・配点


年度大問内容マーク数配点
2017第1問小問集合525
第2問電磁気520
第3問波動・熱力学520
第4問力学520
第5問(選択)波動315
第6問(選択)原子物理315
2016第1問小問集合525
第2問電磁気520
第3問波動・熱力学520
第4問力学520
第5問(選択)熱力学315
第6問(選択)原子物理315
2015第1問小問集合525
第2問電磁気520
第3問波動・熱力学520
第4問力学520
第5問(選択)熱力学315
第6問(選択)原子物理315


電磁気の頻出問題と対策のポイント



近年の問題の詳しい出題内容を見ていくと2017年はA:コンデンサー B:コイル、2016年はA:コンデンサー B:一様な電場または磁場中の電荷の動き、2015年はA:交流電源とダイオード B:サイクロトロン となっています。ちなみに2015年から新課程の「物理」になったのであくまで参考にですが、2014年はA:交流電源とコイル B:コンデンサー、2013年はA:コイル B:直流回路となっているので、コンデンサーが一番の頻出分野その次にコイル、交流回路と続きます。

電磁気は大問構成でいうとなぜか一番最初に来ますが、この分野で一番気をつけなければいけないことは習うのが原子物理の手前でかなり後の方だという点。公立高校とかだと11月までかかってやっと終わる、なんてとこもあるかもしれないですね。

電磁気で失点しないようにするためには、学校で電磁気の授業を受けたらその場ですぐにセミナー物理→重要問題集の流れで入試レベルまで持っていけるかがカギになります。そのためには、電磁気以前の力学・熱力学・波動の大体の復習は10月ごろまでで一段落していないと電磁気対策に回す時間が無くなります。

なので2次試験がある人がほとんどだと思いますが、電磁気はセンターレベルまでの復習を優先し、2次試験レベルの対策はセンター後に行うのが現実的だと思います。

つまり他の分野は2次試験レベルの問題演習も経験しておくことでセンターは安定して取れるようにする、電磁気だけはセンターレベルの問題は解けるくらいのレベルを目指すというのがオススメの対策ということですね。

力学の頻出問題と対策のポイント



力学は一番最初に学ぶ範囲で、かつ他の電磁気や熱力学、原子の問題の中でも力学の知識を使うことはよくあります。なので、全体的に物理を復習することを考えている人は、力学をもっとも優先して復習すべきだと言えます。

 センター物理での力学の問題を見ると、2017年は円運動、バネと滑車、2016年は力学的エネルギー保存則、つりあいの式、摩擦力、2015年は力学的エネルギー保存則、バネと小球の問題が出題されています。

そもそも力学は相対速度、運動量保存則、運動方程式、はね返り係数、モーメントのつりあい、力学的エネルギー保存則、円運動くらいしかよく使う公式・考え方はありません。その中で様々な状況の問題を出してくるわけですが、結局は各状況の問題を一度経験しておくのがもっとも早いです。

つまり公式の理解どうこうを追求するよりも、とにかく問題演習を積むほうが得点アップは期待できます。公式のちゃんとした理解は、例えば東大のように目新しい状況の問題を解くためには重要かもしれませんが、センター物理程度ならその必要はありません。

セミナー物理やマーク試験の過去問などでたくさんの問題に触れておくことが重要です。

熱力学の頻出問題と対策のポイント



熱力学は物理の全範囲の中でもっとも対策がしやすい分野ではないでしょうか。何より状況のイメージのしやすさがありますからね。それにやることも気体の状態方程式、内部エネルギー、熱サイクルや定圧変化、等温変化、定積変化で何をすればいいかを覚えればいいくらいです。

ここ3年間のセンター試験の出題を見ると、2017年は定圧変化、等温変化、定積変化の熱サイクルを考える問題でした。2016年は第1問小問集合の最後に出題され、内容は熱容量に関するもの(これは結構珍しいタイプの問題ですね)、選択問題の第5問では気体の状態方程式と内部エネルギーの定番問題。2015年は第1問は気体の状態方程式、第5問は熱サイクルや様々な変化の過程での計算問題でした。

2次試験では熱運動のもう少し細かい話を力積など力学の内容と絡めて出題してくることも多いですが、そちらも含めて力学に続き早めに学校では習うはずなので、なるべく早いうちに自分の得意分野にしてしまうのが一番だと思います。

波動の頻出問題と対策のポイント



波動は熱力学と対照的にもっともイメージのしにくい分野ですよね。習ったばかりだと、教科書に出てくる波動に関する公式と、実際の現象がうまく結びつかず、計算問題でも自分が一体何をやっているのかを見失いかけるかもしれません。

とりあえずは問題演習を積む中で、典型問題は解けるというレベルになるまで辛抱するしかないと思います。

でもその問題演習の中で、波動というものがどういうものなのかをちゃんと理解していないと解けないような、その理解を促してくれるような問題に出くわすことができればラッキーです。僕の場合、2014年のセンター試験第3問のドップラー効果の問題がそれに当たります。

その問題は波をベルトコンベアに載せた物品に例えてドップラー効果を捉え直すという問題でした。以下の図は実際のセンター試験の図です。

スクリーンショット 2017-07-01 5.05.08

それまでドップラー効果の問題を解くときは、ただドップラー効果の式
\[f=\frac{c-v_o}{c-v_s}f_0\]
に数値を代入するだけの作業になっていましたが、この問題に触れて自分の理解の甘さを痛感しました。問題演習の中で少しずつ波の自分なりの理解が生まれてくるので、最初は焦らずにコツコツ問題演習を頑張りましょう。



センター物理で高得点を取るための戦略


センター物理で7割取るための勉強法



センター試験で7割取ることを目指している人は、おそらく定期試験でも満足できるような点数が取れていないのではないでしょうか。物理に限った話ではないですが、模試は出題範囲が定期試験よりもはるかに広いです。そこに着目すると定期試験では点は取れなくてもいいから模試では取りたい、というのはいささか無理がある要求と思えません?

7割を取るためにまず重要なのは定期試験で8割以上取れるようになることです。物理は各分野ごとの繋がりが比較的小さいので、今までの定期試験が悪かったからといって次の定期試験の結果に影響することはあまりないと思います。

定期試験の対策は学校で使っているプリントやセミナー物理が中心になると思いますが、もしそれらを使っても定期試験の点数が上がらないとか、あるいは定期試験の点数は上がったけどマーク模試の点数が伸びない場合は『宇宙一わかりやすい高校物理』などの、考え方からわかりやすく説明してある参考書の力を借りるのも一つの手だと思います。

※参考書情報準備中

こういう参考書を使う場合も、最終的には問題演習を積んで自分の力で問題を解けるようになる必要があるので、そこは自分の手を動かすように気をつけてください。

センター物理で9割取るための勉強法



センターで9割取ることを目標としている場合、変な話ですがセンターの対策だけをするのは効率がよくないです。

つまり2次試験で物理を受験するという前提ありきではありますが、2次試験対策を想定して『物理のエッセンス』や『重要問題集』、『名問の森』などを進めていたらセンターではいつの間に9割以上取れるようになっていた、というのが一番ありえる流れだと思います。

2次試験対策についてはセンター物理満点の現役東大生が答える物理Q&Aとオススメ勉強法にまとめたので、ぜひ読んでください!


センター物理で満点を取るための勉強法



センター物理で9割取るのは2次試験対策を頑張っていれば達成できることが多いと思いますが、さすがにセンター物理で満点を取るならもう少し頑張らなければいけません。2次試験対策をしていてもカバーできない部分で失点すると考えると、そのカバーできない部分には知識問題の対策が含まれると思います。

例えば2015年の第1問問1とかですね。波の性質に関連して、「入浴中に水面に波を起こすと底が揺らいで見える」「夜になり地表面の気温が上空よりも下がると遠くの音が聞こえやすくなる」「波は岸壁に当たると高く跳ね上がる」などの中で正しい文章を選ぶという問題でした。

こういった知識問題での失点を防ぐためには、まずはマーク模試などを受験していく中で、自分が一度でも間違えた問題はどこかにまとめておくのがいいと思います。毎回の模試の後に2,3分ノートにまとめる時間を取るだけで、センター直前にはかなりの効果を発揮しますよ。もし時間があるのであれば他の対策方法もあります。

知識問題の正答率を上げるために教科書を利用する



それが教科書を使うというもの。普通物理が苦手とか物理の成績をさらにあげたいと考えるときに想定しているのは計算問題ですよね。だから問題集を使った勉強が中心で教科書を使うことは普段ほとんどないと思います。人によってはまだ一度も読んだことがない人もいるかもしれませんね。

その普段はあまり役に立たない教科書が、センターの知識問題の対策には効果を発揮します。

教科書では日常の中の物理現象を図を使ったり、コラムページを使って解説してくれているので、そういったページを中心にパラパラと読んでいく作業を、1日1時間やって1週間続ければ大体の知識問題の題材に触れることができると思います。これは僕自身やった対策で、おすすめですよ。

センター物理を短期攻略するための勉強法


3ヶ月でセンター物理の対策をする



3ヶ月間あれば、2次試験対策も兼ねたちゃんとした対策ができます。具体的には最近受けたマーク模試や、もしくは一度マーク式の問題または過去問を解いて自分が一番苦手な分野を見つけ、その分野について重要問題集や名問の森の問題を解き直していく作業を繰り返すことがもっとも効率的にセンター試験・2次試験の対策ができる方法だと思います。

大事なのは、マーク試験で間違えたそのパターンの問題だけじゃなく、力学の円運動の問題で間違えたなら問題集の円運動の全ての問題を解き直すという点です。普通全く同じ問題に2回出くわすことは珍しいことですから、その分野の他の問題も解けるようにしていた方が得点に結びつきやすいです。

もしも突出した苦手分野がない場合は、力学を優先して復習するのがいいと思います。理由は上で述べた通り、力学は他の分野にも大きく関わってくる重要な分野だからです。

1ヶ月でセンター物理の対策をする



12月の期末試験が終わってから、というのもセンター試験対策を開始する時期としては多いと思います。1ヶ月の場合、苦手分野全体で復習をしていく時間はないのでマーク式の問題をたくさん解く中で、間違えた問題の類題を重要問題集やセミナー物理などで埋めていく作業が中心になります。

センターの過去問3年分+追試3年分+駿台or河合塾のマーク式問題集1冊の合計10〜15回分の問題セットを解けるとかなり問題形式にも慣れて、穴も十分に埋められると思います。

1週間でセンター物理の対策をする



1週間で詰め込む場合も基本的にやることは過去問やマーク式問題集を解き進めることです。1週間という短い時間の中で勉強するとなると、とにかくたくさんの問題を解くことにばかり目がいってしまう可能性がありますが、一度自分が間違えた問題は、それがどんな理由で間違えた問題であろうと必ず解き直すようにしてください。

センター物理対策で使用するべき参考書・問題集と過去問対策の注意点


センター対策問題集



センター対策に用いるのにお勧めの問題集は、基本的には2次試験と合わせて対策できるものの方が効率的なので、【高校物理・参考書・ランキング】3段階の偏差値レベル別に使うべきおすすめ参考書8選と各時期別勉強法をチェックしてください!

過去問だけに頼らず、予備校の問題集も積極的に利用していくこと



とりあえず過去問を買おう、と思って黒本を買う人が多いと思いますが、センター物理は2015年から新課程になりました。つまり2014年以前の問題は今の試験範囲とは違う問題なので、あまりいい対策ではないですよね。

なので積極的に駿台のセンター試験実践問題集や河合塾のマーク式総合問題集を利用していくことを勧めます。センター本試験との難易度の違いなどをきにする人がいるかもしれません。僕はマーク式総合問題集を買ってやりましたが、受験を終えた僕自身の意見としてはさほどそのさは気になりませんでしたし、違ったとしてもいい対策ができたと思っていますよ。

また追試験は普通本試験よりも難易度は上がっていますから、2015年までの本試験を解いて、さらにマーク問題集も1冊終えた、という人は追試験をネットでダウンロードして解くのもいいと思います。