勉強法

独学で東大・京大・医学部レベルまで成績を上げる物理の学習スケジュール

独学で東大・京大・医学部レベルまで成績を上げる物理の学習スケジュール
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物理の独学が難しい・きつい・無理・不可能と言われる理由とその解決策


「東大に予備校なしで合格したいが、高校の授業のレベルでは到底足りない」とか「文系だけどセンターでは物理基礎を選択したい」と考えている人は、物理は果たして独学で勉強できるのかと悩むと思います。

実際物理の独学の難しさはよく指摘されるものですが、それは何故なのか。

まず単純に、公式や考え方を理解するのが難しいから。運動エネルギーくらいなら何かをイメージすることはできても、位置エネルギーを最初から納得して理解できていた人は少ないと思います。

そしてよく言われるのは、物理は公式・数式の理解が必要な科目だから。数学はたくさんの解法パターンを覚えてしまえば、それの組み合わせによって東大入試レベルの問題であろうと理系で大問1,2個(=120点中の30点分)は解けますし、化学は暗記と数学的には簡単な計算の組み合わせです。

その一方で物理は、問題集で扱われる問題の設定は結構似たり寄ったり。力学で言えば小球が転がって壁にぶつかって戻ってくるとか、2つの小球がバネで繋がれているとか。熱力学で言えば定圧変化、等温変化など。

それに解法がいくつもあるわけでもありません。その中で複雑な問題を解くとなれば、自分で何を使えるのかを考えて解かなければいけなくなるので、そこが難しいということです。

物理の独学でいいスタートを切るためにおすすめ参考書


こういった難しさが指摘される中でも僕は物理の独学は可能だと考えますが、それは上にあげた問題点は解決することができるからです。

「そもそも考え方が初学者には難しい」と言うのは、使う参考書によって解決できるのではないでしょうか。例えば『宇宙一わかりやすい高校物理』とかは語り口調で物理が苦手な人でも抵抗なく勉強できるように工夫されていますし、それでいてかつ公式の本質的な部分まで説明が及んでいます。

宇宙一わかりやすい高校物理(力学・波動)

他にも『橋元の物理を初めから丁寧に』や『秘伝の物理』など、独学でも物理の公式を理解できるように作られた参考書が揃っているので、これを使えばかなり理解は進むはずです。

大学入試 漆原晃の 物理基礎・物理[力学・熱力学編]が面白いほどわかる本

秘伝の物理講義[力学・波動]

ただこれだけで「公式の理解」ができるわけではありません。これで済むんだったら誰も苦労しないですからね。あくまでいいスタートを切るための手段としての参考書の紹介です。

物理の独学の問題点を解決する基本的な勉強法


実は参考書を使って公式の形や基本的な使い方を理解するところまでは誰でもできます。勉強しているのに物理の成績が上がらない、といっている受験生ができていないのはその次のステップなんですよね。

それはたくさんの問題を解く中で典型問題の解法を覚えるというステップです。「物理は公式の理解が大事」という言葉に執着しすぎるあまり、自分の手を動かさなくなる人が多いのが最大の分かれ目だと思っています。というか、その言葉を言い訳にしているように見えます。

例えばニュートンリングの問題は、使う公式といえば波の式\(f=\frac{v}{\lambda}\)くらいしかありませんが、この問題を解くためにはある部分の距離を近似する必要があります。

その近似を初めから気づくなんて無理なのに、それに30分くらいかけて頑張ったのにわからなかった、なんて本当に時間がもったいないです。

確かに物理は公式が大事ですが、でも直近の進研模試とか全統記述模試で偏差値をあげたいってなったら、その模試で出題される問題の解法を理解する方が早いですよね?

そのあたりの模試ならば、名問の森や重要問題集に載っているような典型問題からその多くが構成されるので、これらの問題集を使っていろんな典型問題の解法を知ることが重要になります。

詳しい物理の勉強法についてはセンター物理満点の現役東大生が答える物理Q&Aとオススメ勉強法にまとめてあります。

高校生が独学で東大京大医学部レベルまで偏差値をあげる物理勉強法



それでは諸々の理由により物理を独学しなければならなくなった高校生が、高2からの2年間で東大物理レベルまで実力を引き上げるためにはどのような勉強をすればいいかを考えます。

僕は高校の物理の授業が高校1年の頃からありましたが、その進度は目を見張るほど遅かったので(笑)、独学で勉強する人にいいアドバイスができると思っています。

物理の独学におすすめの参考書とその目的・効果


使用する参考書とその目的、全統記述模試での偏差値のイメージは以下のようになります。

  1. 『宇宙一わかりやすい高校物理』...学校の授業レベルの知識をつける。偏差値50~60

  2. 『物理のエッセンス』で典型問題に触れ、公式の理解を少し深める偏差値60~65

  3. 『名問の森』で難関大入試レベルまで引き上げる。偏差値65~70


文系が独学でセンター物理基礎対策をすることは可能なのか?


物理を独学で進める際の学習スケジュール


ここで注意して欲しいのは、これらの参考書を1冊ずつ終わらせていくわけではないということ。

まず全統記述模試や全統マーク模試などの出題範囲を参考に、力学・熱力学・波動・電磁気・原子をここまでに終わらせるべき、という目安は以下のようになります。


  • 力学...高2の12月まで

  • 熱力学...高2の3月まで

  • 波動...高3の6月まで

  • 電磁気...高3の10月まで

  • 原子...高3の11月まで



ちなみにそのあとは赤本を使った過去問演習に移行していくことになります。

このスケジュールに間に合うように進めるための、具体的な勉強フローはどうしたらいいのでしょうか。

物理を独学する際の具体的な勉強フロー


具体的には学期中と長期休暇で分けて以下のように進めていくことをおすすめします。

  1. 学期中に『宇宙一わかりやすい高校物理』を読んで、付属の問題と物理のエッセンスの該当範囲を解く

  2. 解いたその週のうちに、間違えた問題は自力で解けるまで解き直す

  3. 夏休みなどの長期休暇に入ったら、力学から順番に『名問の森』を解く。できなかった問題は『宇宙一わかりやすい高校物理』や『物理のエッセンス』を読み直し、必要に応じて問題を解き直す

  4. 学期中に名問の森の解き直しをしながら、新しい範囲を1から繰り返しで勉強する


ここで大事なのは、2,4番目の完全に自力で解けるまで解き直しを続けるという点ですね。結局1つの問題をできるようにならなければ、何問解いたって、何冊買ったって無意味です。

もしも上のスケジュールに間に合わなそうであれば、名問の森を一旦置いておいてエッセンスに集中してください。一旦普通の高校生においていかれると追いつくのはかなり大変ですし、2冊を薄くやるよりも1冊を完璧にした方が成績には結びつきやすいので。