勉強法

他に追い越されない対策を。現役合格するための東大文系国語戦略

他に追い越されない対策を。現役合格するための東大文系国語戦略

文系は国語に時間を割いて他と差をつけようとするべきではない


文系国語は差がつきづらい科目です。身の回りに国語の成績が突出して良いという受験生は、めったにいないと思います。「国語が得意」と自称する人の大半は、英語や数学が苦手で、国語の成績が相対的に良いというだけですよ。

国語で差がつきづらいのは、英語や数学と比べて勉強の成果があらわれづらい、すなわち点数が伸びづらい科目であるからです。

よって、英語や数学を差しおいて国語の対策に時間を割きすぎるのは、戦略的に間違っています。国語が得意科目だといえる域に達するには、多大な労力が必要。だったら、比較的点数が伸びやすい英語や数学、それに社会を国語より優先して対策したほうが明らかに有効ですよね。

英語や数学は得意科目にする、他を追い越すような対策をするべきですが、国語はむしろ苦手科目にしない、他に追い越されないという方針を立てると良いでしょう。具体的には、毎日継続して学習するのも構いませんが、定期的に国語の力が落ちていないかメンテナンス・確認する、くらいの扱いでもOKです。


配点・試験時間と目標点



文系の場合、各科目の配点・試験時間は以下のようになっています。

科目名配点(点)試験時間(分)
文系国語120150
文系数学80100
社会120150
英語120120

文一・文二・文三いずれの志望者も、文系国語は最低でも60点、目標は70点。70点を超えてくると安泰です。

文系国語は4つの大問から成ります。

第1問は現代文で、評論寄りの文章が題材とされます。60~80字の記述問題が4問、120字以内の長めの記述問題が1問、漢字の書き取りが3問、というのがここしばらくの構成ですが、最新の2017年では60~80字の記述問題が1つ減って3問となりました。

第2問は古文です。小問数は年によって多少前後するものの、現代語訳の問題が3問、説明問題が3問というのが大まかな構成です。

第3問は漢文です。小問構成は古文とおおむね同様で、現代語訳の問題が3問、説明問題が3問ほどです。

第4問は現代文で、第1問と比べると随筆・エッセイの色が濃い文章が題材とされます。60~80字の記述問題が4問出題されることがほとんどです。

各予備校の予想にすぎませんが、配点は第1問(現代文)が40点、第2問(古文)が30点、第3問(漢文)が30点、第4問(現代文)が20点。現代文と古典(古文+漢文)で1:1の配分です。現代文は点数が安定しづらいので、古典を扱う第2問・第3問で可能ならば7割ほど得点したいところ。

大問・分野別対策



第1問、第4問対策:東大現代文は今すぐ「過去問対策」に徹せよ



多くの受験生にとって現代文は母国語であり、古文でいう単語や文法、漢文でいう句形のような事前知識を詰めないと過去問演習がおぼつかないということはありえません。いやむしろ、余計な参考書に手を伸ばさず、高3の早いうちに東大現代文の過去問対策に入るべきです。

理由は2つ。1つは、現代文という科目に割くことのできる時間は限られているからです。高3の9月あたりからにしないと演習する過去問が枯渇してしまうのでは、と思うかもしれませんが、赤本に載っている25年分、計50の問題があれば、高3の1年間でおこなう現代文対策として充分。他の市販の問題集に手を出しても、結局過去問対策が不十分になり、遠回りになるだけで終わりがちです。

逆に、赤本をやり尽くしてしまって、やることがないという状況に陥った場合、現代文対策に時間を掛けすぎで、他の科目がおろそかになっている可能性が大いにありますよ。

もう1つは、過去問は東大現代文のための最良の教材であり、市販されている他の問題集は、多寡こそあれ東大現代文の実際から乖離しており、東大受験生のための参考書に至っていないものも存在するからです。そういうわけで、玉石混交の問題集に手を出すより、本番にもっとも近い赤本を対策の中心、そして第一に据えたほうが良いと言えます。

先に述べたとおり、過去問演習に入る前に入れておくべき知識はほとんど皆無です。高3になったら、怖気づくことなく、赤本を手にとってチャレンジしてみましょう。もちろん意欲があれば高2のうちから挑戦してみてもOKです。

第2問対策:東大古文は極めて普通の「単語・文法・過去問」対策がすべて



最近の東大古文では、突飛で難解な問題文は出題されません。だいたいセンターレベルと見ておいて良いでしょう。センター古文と東大古文は設問がマーク式か記述式かの違いしかないので、センター古文対策の延長線上として東大古文を捉えると効率的。つまり、センター対策として知られているような基本的な勉強が、東大古文にもじゅうぶん通用するのです。

基本的な勉強とは言わずもがな単語・文法対策ですが、ただ単語帳や文法書を眺めるだけでは知識が身につかない。そういった知識は問題文の読解のさいに応用できないと何の意味もありませんよ。

事前知識を完璧にしてから過去問に取り掛かろうとするより、知識詰めはそこそこにして、過去問演習の中で問題文に登場した単語や、頻出の文法事項を適宜確認していく戦略をとったほうが知識も定着しますし、記述問題の解答作成にも早めに慣れることができ、対策全体の時短にもつながります。現代文ほどではありませんが、過去問演習を後回しにしすぎるのも考えものですよ。

第3問対策:東大漢文は句形の知識を維持しつつ過去問演習でメンテナンスせよ



東大漢文の難度・対策方針については東大古文と同様のことが言えます。漢文は古文よりもおさえておくべき知識量は少ないはずですし、句形に関しては一度学校の授業で教わったはずなので、思い出す作業が主となると思います。よって、負担はさして大きくない。

とはいえ、センター漢文は国語全体の200点のうち50点、東大漢文も総配点の25%を占めるので、舐めてかかると痛い目にあいますよ。毎日時間をとって対策するような科目ではないものの、折を見て知識が抜け落ちていないか確認し、過去問の解答方法をメンテナンスしていく程度の対策は必須であると言えます。