勉強法

センター化学・無機分野で確実に点を取るには、系統分析をおさえる

センター化学・無機分野で確実に点を取るには、系統分析をおさえる

センター化学で点を取りやすいのは無機分野、その中でも特に系統分析の問題を押さえておくべき


センター化学は全分野から満遍なく出題されます。

そのなかで、一番点が取りやすいのは無機分野です。なぜなら、無機分野は暗記したものが試験にそのまま出題されるからです。ところが、無機分野は覚えることがたくさんあります。

しかし、頻出する分野は決まっています。いくつか例を挙げると、気体の製法や色、系統分析などがあります。

特に系統分析の問題は確実に押さえておくべきです。なぜなら、系統分析は無機化学の知識を満遍なく問えるので問題として最適だからです。現に、ここ2,3年のセンター試験でも出題されています。

系統分析は操作手順、反応が決まっているのですぐに得点源にできる


そもそも系統分析は何の為にするのでしょうか?

それは、いくつかのイオンが混ざった溶液から、それぞれのイオンを沈殿させることで一つ一つを個別に取り出すためです。

操作は以下の六つがあります。

どの操作を行えばどんなイオンが沈殿するのか確実に暗記しましょう。実際の問題ですぐ使えます。

1、HClを加える。(Cl-を加える。)
沈殿するイオン例:Ag+,Pb2+
2、酸性下でH2Sを加える。(S2-を加える。)
沈殿するイオン例:Cu2+,Cd2+
3、煮沸してH2Sを追い出し、HNO3とNH3を加える。
(H2Sを追い出して、溶液を塩基性にする。)
4、H2Sを加える。(塩基性下でS2-を加える。)
沈殿するイオン例:Zn2+
5、(NH4)2CO3を加える。(CO32-を加える。)
沈殿するイオン例:Ca2+,Ba2+

実際の試験では、上記の六つの操作が全て出ることはほとんどありません。多くは1~4の操作が出題されます。

また、他の無機化学の知識と複合して出題されることもあります。

それでは、最近の試験で出題された問題を用いて具体的に考えてみましょう。
例題
2014年度センター本試験 化学Ⅰ 第3問-問7

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この問題は手順1~4だけですね。

沈殿a:手順1でHClを加える操作は、Ag+とPb2+を沈殿させるので、解答の選択欄の沈殿aは全て正しいです。

沈殿b:手順2で、酸性下でH2Sを加えているので、Cu2+が沈殿します。したがってこの時点で正解は②か④となります。

沈殿c:手順3、4で、塩基性下でH2Sを加えているので、Fe3+が沈殿します。以上より、正解は②となります。

練習問題


問題



2016年度センター本試験 化学 第3問-問5
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解説


この問題には、系統分析の知識に加えて、塩基による沈殿の反応の知識も求められています。

ざっとまとめておくと、
NaOH、NH3で沈殿するイオン
:Al3+,Zn2+,Fe2+,Fe3+,Ni2+,Sn2+,Pb2+,Cu2+,Ag+

NaOHを過剰に加えると溶解するイオン
:Al3+,Sn2+,Pb2+,Zn2+

NH3を過剰に加えると溶解するイオン
:Zn2+,Ag+,Ni2+,Cu2+

さて、問題を解いていきましょう。問題文では、誤りがある選択肢を選べとなっていることに注意してください。

まず、操作aでアンモニア水を加えるとのことですが、沈殿と濾液に分けるには、(すでに塩基で沈殿しないBa2+は濾液側に入ってますね)Zn2+が過剰のアンモニアを加えると溶解する性質を利用するとよいですね。したがって、選択肢①は正解です。

次に操作bですが、Al3+とFe3+を分離するには、Al3+が過剰のNaOHを加えると沈殿する性質を利用すればよいので、選択肢②も正解です。

そして、操作cについて、これはZn2+と Ba2+を分離しなければなりません。そこで上記の系統分析の操作4が使えますね。つまり、塩基性下でH2Sを加えるとZn2+が硫化物となって分離できます。だから酸性下で述べている選択肢③は不正解となります。

以上より答えは③です。

ちなみに④、⑤、⑥は全て正しいです。余力のある人は各自で調べてみてください。