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【大学受験数学参考書】難易度別おすすめ参考書14選と間違った問題集を選ばない方法

【大学受験数学参考書】難易度別おすすめ参考書14選と間違った問題集を選ばない方法

教科書と過去問だけで東大合格を果たす者もいれば、ハイレベル理系数学で早慶に落ちる者もいる



このメディアでは度々言っていることですが、成績はどの参考書を使うかによって決まるわけではないです。もしそうだとすれば、劣っている参考書は淘汰し、皆同じ参考書を使っているはずですから。

東大合格を果たした人の中には教科書と学校のプリント、過去問だけで合格する人もいます。逆に4,5冊の問題集をつかっても第一志望に合格できない人もいるわけです。

この差を生むのは、1つの問題集をどのように使っているか、1つの問題をどのように復習しているかだと僕は考えています。



数学の問題集を選ぶときには、「問題集の種類」「大まかなレベル」「問題数」だけは考慮する必要がある



とはいえ高校1年生レベルの数学しか理解できていない人がいきなり東大数学の問題を解いたり、センターだけしか数学を受験しないのに青チャートを全問解いてもうまくいかないのは当然の話。いつまでもどの問題集がいいか考えているのは時間の無駄ですが、ある程度自分にあった参考書は把握しておく必要があります。

また問題数に着目する人があまりいない木がするのが、少しもったいないと思っています。

例えば僕の場合は数学の定期試験対策は高1からかなりやっていて、定期試験では学年10位以内に入るような成績でした。が、模試になると学年順位が30位位に下がってしまうのが、高2の時の自分の課題でした。

こういう場合、青チャート見たいので全部復習し直すのはかなりの時間の無駄かと思います。

結局定期試験では取れるのに模試になると取れない人というのは、記憶がその学期しかもたず、過去にやった内容を一時的に忘れてしまっているから。

だとしたら、少ない問題数でなるべく早く全部の範囲を解き直すのが有効になります。

大は小を兼ねるという考え方もあるのでしょうが、出版社・著者が問題を削るのって、すごく勇気のいることであるはずなんです。それにもかかわらず問題数が少ないのは、それだけ洗練された問題が集まっているのではないかと個人的には考えていました。

そこでハイレベル数学1A2Bの完全攻略だったり、CANPASS数学1A2Bなどの少ない問題数の問題集をやった結果、高2の冬には駿台模試で偏差値80台を出すまで、実力を出すことができました。


以上の理由から、問題集を新しく買うときに必要な3つの観点、「問題集の種類」「大まかなレベル」「問題数」にしたがって問題集の紹介をしていきます。


数学の問題集には網羅系・演習系・分野攻略系・センター対策系の4種類がある



各問題集の紹介をする前に、問題集の種類について説明します。数学の問題集には大きく分けて網羅系、演習系、分野攻略系、センター対策系の4種類があります。

※表準備中



数学の問題集を買うときは、この種類を意識してほしいです。例えば学校で青チャートを配られずに教師自作のプリントや4STEPを使っており模試の全統記述の偏差値で60以上出ている場合は青チャートやFocus Goldを買ってまたゼロからやるのは非効率。演習系の問題集をやるべきです。

同様に考えていくと、各種類の問題集が満たすニーズというのは次のようにまとめられます。


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網羅系の数学問題集比較① 青チャート vs Focus Gold



人気の網羅系と言ったら青チャートとFocus Goldですね。どちらも教科書の基本レベルから始まって、GMARCHレベルくらいまで、あらゆる標準問題のパターンを取り扱う問題集。


※表準備中



比べてみても、やはりそこまで大きな違いは見えて来ないですが、Focus Goldの方が例題数は少なく全体の問題数が多い、とは言えます。

多くの場合学校で配られるものなので、その場合は配られたもので大丈夫ですが、Focus Goldは灘や開成で採用されているので、もし自分で選ぶならFocus Goldの方が勉強の幅は広いかもしれません。

網羅系の数学問題集比較② 青チャート vs 4STEP



次に本当に高校生にとって悩ましいのが、青チャート/4STEP問題。一応4STEPは初修用、青チャートは入試用ということになっていると思いますが、どっちも問題数が多いのでやりにくいかと。

一番重要なことは、定期試験対策はどちらか一方を完璧に解ける様になるまで解き直しをするということ。どちらが絶対に優れているとは言い切れませんが、どっちつかずになるのがまずいことは言い切れます。

多くの人が4STEPが提出課題になっていたり、定期試験範囲になっているなど学校によって指定があるはずなので、学期中はそれに合わせて問題集を徹底的に穴を潰すべきです。

もしも片方の問題集を完璧に解ける様になった(=◯×をつけていった印が全て◯になった)ということであれば、もう一方の問題集の定期試験範囲を解いていくのが良いと思います。

高3になると模試対策で過去に習った分野の復習として青チャートを解くということもあると思いますが、どうせ全ての問題を復習するならなるべく定期試験の範囲と同じところを解くようにしてください。結局定期試験の段階で入試レベルまで持っていける人が、一番効率よく勉強しています。

偏差値50前後の人におすすめの数学演習系問題集



偏差値50前後の人は、公式やその使い方、言葉の意味、基本的な計算方法がまだ頭に入っていないです。

チャートやFocus Goldといった網羅系の問題集を持っている人はその中から模試で失点した問題を探して解けば十分です。

ただ全体的に復習する必要がある人は、網羅系でやっていると時間が足りないため、この基礎問題精講のようなまとまった問題集を使うべきです。

基礎問題精講



数学I・A 基礎問題精講 四訂増補版

レベルは教科書の章末問題レベル。問題数は数学ⅠAが例題135題+演習問題135題。数学ⅡBは167題+演習問題165題。数学Ⅲは125題+演習問題125題。

つまりⅠAⅡB合計で例題302題。ⅠⅡⅢAB合計で例題427題ですね。

例題だけはすべて解き、解けなかったものは演習も、さらにそれでも不安な時には教科書や4STEPなどで復習すると、分野ごとの穴がなくなり模試で偏差値60代を安定して取れるようになります。


偏差値60前後の人におすすめの数学演習系問題集



偏差値60代から70に上げられないのは、典型問題の解法がまだ身についていないから。模試では典型問題が出題されることが少なくないので、その解法を知っているかどうかだけで大問1つ取れるかが分かれます。

そこで典型問題の解法ストックに向いている問題集が以下の2つ。

標準問題精講



数学I・A 標準問題精講 改訂版

数学ⅠAの問題数は例題(標問)が101題で、例題1問あたりに1~2題演習がついています。数学ⅡBは標問165題、数学Ⅲは116題で、同様に1~2題ずつ演習問題がついています。ⅠAⅡB合計で例題266題。ⅠⅡⅢAB合計で例題382題。

レベルは偏差値65とれている人が、さらに+5するための問題集という感じです。

初めに標問を解くための背景知識を『精講』で確認した後、問題の解説に入ります。この『精講』が一番の特徴。

重要問題集



数学重要問題集ー数学1・2・3・A・B(理系) 2017

重要問題集といえば物理化学でしたが、2014年に数学が登場しました。問題数が文系はⅠAⅡB合計207題で理系はⅠⅡⅢAB合計295題。

解説がややあっさりしているので先生に質問しながら使うべきですが、問題数は標準問題精講よりも少なく、厳選されていると思います。

偏差値70前後の人におすすめの数学演習系問題集



偏差値70代からさらに伸ばすために必要なのは、応用力に尽きます。初めて見るような形の問題を、どう今までの典型問題に結びつけるかですね。

そのためここで紹介する問題集は初めて解くときにしっかり時間をかけて解くと効果的。

もちろん解き直しをすることでその問題も自分にとっての典型にすることが出来るので、他の問題集同様自力で解けるまで解き直しは必須です。

ハイレベル数学ⅠAⅡB/Ⅲの完全攻略



ハイレベル 数学I・A・II・B の完全攻略 (駿台受験シリーズ)

数学の演習系問題集の中でここまで1題あたりの解説が豊富なものは見たことがありません。

数学ⅠAⅡBは44問、数学Ⅲは41題と問題数はかなり少ないので、特に国立志望者など数学にどれだけ時間を割くか迷っているような人には、ちょうどいい分量だと思います。

やさしい理系数学



やさしい理系数学 三訂版 (河合塾シリーズ)

理系用です。この問題集の特徴は何といっても別解の多さ。

解説は殆どありませんが、その別解から問題の本質を追及する形ですね。やさしいと言っていますがまったく易しくないのはもう有名です。

難関大学の入試問題の中でやさしい問題を扱っていると考えてください。

理系数学入試の核心 難関大編



理系数学 入試の核心 標準編 改訂版

こちらも理系用。問題数はⅠAⅡBⅢすべて合わせて60題と、かなりコンパクトです。1ページ分にも及ぶ丁寧な解説がついているのがおすすめのポイントですね。

このシリーズで『理系数学入試の核心 標準編』『文系数学入試の核心』もありますが、難関大編に比べると解説の量が劣るため、特に難関大編のみおすすめしておきます。

プラチカ



理系数学の良問プラチカ 数学1・A・2・B (河合塾シリーズ 入試精選問題集 5)

かなり人気の問題集ですね。文系数学は『解法のメモ』、理系数学ⅠAⅡBでは『解法のポイント』、理系数学Ⅲでは『話題と研究』という名前で解説されていますが、ややあっさりしています。

ただ問題は良問が多く、また解答自体は丁寧に書かれていますし、質問できる先生がいる状況では解説の部分は問題ないはずです。

文系数学良問のプラチカが149題、理系数学ⅠAⅡBが153題。理系数学Ⅲが76題。


分野攻略系問題集




数学I・A 標準問題精講 改訂版

標準問題精講は「場合の数・確率」「整数」「図形と方程式・領域」の3種類の分野別問題集を出しています。それぞれ問題数は75題、56題、53題。

標準的な問題が多いので、他の演習系問題集を持っている人なら正直必要ないかと思います。使うべきなのは網羅系問題集しか持ってない人で、ある分野だけ手厚くした人でしょうが、なかなか特定の分野だけに時間をかけるのは現実できではないように思います。

あとは河合塾の『教科書だけでは足りない大学入試攻略整数』シリーズですかね。

「理系受験生のための図形問題」「数列」「整数」「7日間完成データの分析」「場合の数と確率」「数Ⅱ・数Ⅲ 微分・積分」「確率分布と統計的な推測」など。他にはない分野の問題集で、特に理系のための図形問題とかセンスを感じますね、複素数平面と図形とか頻出ですので。

センター対策系問題集


予備校によるマーク式問題集


駿台、河合塾はマーク模試の過去問の改題、Z会は自作問題のマーク式問題集です。

駿台は8回分。

大学入試センター試験実戦問題集数学1・A 2017 (大学入試完全対策シリーズ)

河合塾は7回分。駿台よりもやや簡単な印象を持っていますが、年度によって変わるくらいのレベルかと思います。

マーク式総合問題集数学1・A 2017 (河合塾シリーズ)


センター数学の対策をする場合多くの人が過去問を買おうと考えます。ただ個人的には過去問よりも予備校のマーク式問題集の方がいいと思っています。それは単純に、センター数学の形式が近年変わっているからです。

センターに整数問題が出てきたのは2015年からですし、データの分析なども変更がありました。中にはセンター本番とマーク模試では問題のレベルの違いを心配する人もいると思いますが、数学の場合国語ほど各予備校で癖は出ていないように思います。

Z会の出している通称緑本だけは、数学に限らずわざと難しめに作ってあるのでできなくても心配しないでください。


2018年用 センター試験実戦模試(2)数学I・A



緑本は初めてやるマーク式問題集としては向いてないと思いますが、マーク模試でいつも90点以上を取れていたり、駿台や河合塾の問題集をやったあとだったらいい練習になる思いますよ。

センター試験必勝マニュアル



センター試験必勝マニュアル 数学1A 2017年受験用

こちらはマーク式問題集ではなく、センター数学で出題される問題パターンに対し、どのように解けばいいかというテクニックを集めた参考書です。巻末には演習用の問題もついていますが。

数学は基本的にテクニックではなく演習量がモノを言う学問ですが、センター数学だけに関して言うと、結構テクニックによる部分が大きいんですよね(ほぼ全ての受験生の数学力を測る試験がそれでいいのかは甚だ疑問です。)。

例えば数学2B微分積分のとこで知らないとまず間に合わない、1/6公式や1/12公式などの計算をすっ飛ばせる公式。

他にも2次不等式は結局2次方程式を解いてしまえば不等式の向きは考えなくていい、とか。

そういった知識は知っておいて損はないので、一度はこういうテクニックを勉強しておくことを強く勧めます。

ただし、テクニックだけでは当然高得点は取れないです。このテクニックを知ってから上にあげたマーク式問題集を使って勉強するようにすると、効率よくテクニックを勉強できると思います。


問題集を買った後、数学の偏差値を上げるために必要なのは、3つの視点から数学の勉強法を考え直すこと



冒頭に数学の偏差値を上げるには「どの問題集を使うか」よりも「どう問題集を使うか」をよく考えるべきだと言う話をしました。具体的に行動に移すべき2つの勉強法について書いておきます。

間違えたすべての問題を自力で完答できるまで、間違えた問題だけ繰り返し解き直す



解けなかった問題は解法もしくはその解法を使う理由を理解できていなかったということなので、自力で解けるまで繰り返し解きなおす必要あります。1問解いたらその出来(正解なら〇、ケアレスミスなら△、ダメなら×とか)を問題集に書いておくと復習しやすいです。

2周目は△と×の問題だけ、3周目は2周目に△×がついた問題だけ、…とやっていけばいずれすべての問題を解けたことになります。

注意点としてはあまり前に解いた日と解きなおす日で1週間以上空けることです。まるまる覚えていたのでは理解度が図りにくいので。

この考え方は基本的には東大の過去問でも同じようにやってください(1つだけ注意点があるので、この後説明します。)。


標準問題の解法を身に着けてから過去問を解く中で解法パターンを増やす



過去問をどのように扱うかは、高3の受験期直前の勉強スケジュールに大きく関わってきます。

大きく分けて

  1. 過去問は志望校の問題の傾向を知るためだけに使う

  2. 過去問を使って勉強する人


に分かれると思いますが、個人的には後者の、過去問を使って勉強した方が効率はいいのではないか、という考えです。

理由は2つですが、1つ目に最終的には自分の第一志望に合格できさえすればいいわけで、その大学に特化した勉強をした方が有利だから。なるべく多く過去問に接していた方が、それだけ第一志望で問われやすい内容とか、自分の穴を見つけられるのではないでしょうか。

2つ目に、どんな勉強も1回解説を読んだだけでは実力にならないから。過去問で傾向だけを掴もうとする人よりも、過去問を使って勉強していた人の方が1問1問を確実に解けるようになっているように思います。

過去問を使って勉強をするデメリット、つまり参考書を使った方がいいメリットとしては、知識の網羅性でしょうね。

ただ過去問演習をする中で見つけた穴は適宜今まで使ってきた問題集で埋めることになるので、どちらにしろ穴を埋めるなら志望校で頻出の部分から優先的に埋めて、それが終わったらやればいい話ではないでしょうか。