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2017年早稲田大学文学部合格者の日本史の過去問対策・解き方

ーー難問の中から基礎問題を見出し確実に解ききる実力を養うーー

2017年早稲田大学文学部合格者の日本史の過去問対策・解き方
年度
2017年(現役)
入学
早稲田大学文学部
合格大学
学習院女子大学国際文化交流学部
同志社大学文学部
立教大学社会学部
明治大学文学部
早稲田大学教育学部
早稲田大学文化構想学部
出身高校
私立湘南白百合学園高等学校
センター試験
英語 194点 / 国語 187点 / 日本史 98点

日本史の目標点とその達成のために1番重要だと感じていたことを教えてください。

日本史は学部ごとに出題されるジャンルが違います。例えば文学部は縄文〜古墳時代と文化史が出題であること、文化構想学部・人間科学部はテーマ史ですべての大問が構成されていること、政治経済学部は明治以降の近代の出題割合が高いこと、国際教養学部では英文が出題されることなど、枚挙に暇がありません。

まずは自分が受験する学部ではどのような時代の問題がよく出題されるのかを把握しておくことは大切です。そのうえで私が一番重要だと感じたことは、基礎問題を疎かにしないことです。

一見難解そうな問題が並んでいるようにみえる大問でも、その実基礎問題も混じっているということがわかったので、基礎問題は必ず正解するという目標を立てました。

本格的に日本史の過去問対策を始めた時期と過去問を何年分解いたか、何年分解くべきか教えてください。

本格的に解き始めたのは12月からです。それまで通史が終わらなかったので、過去問を解き始めるのも遅くなってしまいました。 過去問は通史をある程度覚え切らないと、まだ覚えていない範囲が出題されてしまっているため、正確な正答率がわからないと貴重な過去問を無駄にしてしまいます。

予備校の先生が「大体10年前くらいの問題のテーマがが使い回しされることが多い」とおっしゃっていて、傾向に慣れようという意図もあり10年分まで解きました。

日本史対策で使用した主な参考書、合格につながったと思う参考書とその使い方と効果を教えてください。

主に使用した参考書は『日本史B一問一答【完全版】2nd edition』 (東進ブックス 大学受験 高速マスター)、『実力をつける日本史100題』(Z会出版)『“考える”日本史論述―「覚える」から「理解する」へ』 (河合塾SERIES)です。

中でも、『日本史B一問一答【完全版】2nd edition』 (東進ブックス 大学受験 高速マスター)は愛用していました。 使い方としては、学校の授業で教わった範囲をその日のうちに2周して、覚えられないところに付箋をつけ、翌日にはまず付箋の付いたところの復習をしてから付箋を含めて再び範囲を1周する、というように行っていました。

通学中の電車や授業の休み時間などの隙間時間を中心に勉強していました。1冊に日本史を受験で使うにあたって覚えておかなくてはならないことの9割以上がまとめられているので、集中的に覚えることができたことが合格に繋がったと思います。

『“考える”日本史論述―「覚える」から「理解する」へ』 (河合塾SERIES)は、「論述を書く際に必要とされる解答要素が、四択問題の選択肢として使われる」という先生の言葉をうけたことと、日本史を入試において得点源にしたかったので12月からはじめました。

使い方としては、一度問題を解いてみて、解説を熟読し、知らなかった知識などは付箋にまとめてスケジュール帳などに貼っておき、逐一見るというものです。 実際、「初期荘園では荘園の内にもともと農民がいるのではなく、周囲からかりだされて期間限定で荘園を耕していた」というような一問一答には載っていないが記述で初めて知ったような知識も、試験で出題されました。

日本史で個別で対策が必要だった設問、合否の鍵を握ると思った設問の対策と解き方を教えてください。

文学部では、必ず大問1にマニアックな古代史が、大問6には図版を用いた文化史が出題されます。 そのため、古代史と文化史は特に対策を厚くしました。具体的には教科書は欄外までじっくり読み、写真の出典となっている古墳の名前なども覚える、『日本史用語集―A・B共用』(全国歴史教育研究協議会 )で古代史の章は頻度1まで覚えること、『詳説日本史研究』(山川出版社)を熟読する、などです。

文化史の方の対策としては、資料集で絵画や建物などを隙間時間に眺め、作者と作品名は一問一答でリンクさせて覚えるようにしていました。 文化構想学部で出題されるテーマ史は、問題を解いた後に自分でもノートに図にして書き留めていました。

『<仏教文化> 【6C〜】仏教伝来←儒教も 【奈良時代】 南都六宗【12C】 平清盛/蓮華王院←後白河法皇【13C】 鎌倉仏教 法然/親鸞……』などのように、矢印などの記号を用いて同時期のテーマ史的には異なる要素とも関係させることで自分が関連事項を覚えているかどうかの確認にもなり、とてもよかったです。

日本史の過去問の使い方(解く、答え合わせ、解説の確認、復習、解き直し)で合格につながったと思うことを教えてください。

解く時は、四択の出題頻度が高いので、四択問題を解くときのマイルールを定めていました。 それは、文章の中から間違いを見つけなくてはいけないので、目が滑らないように一つ一つマークを付けるというものです。

人名や年号は四角、出来事は丸で囲むことで一旦呼吸を置き、速く読みすぎないように心がけていましたね。また解く時に正確な知識を持たずカンでマークしたところにチェックしておきました。

答え合わせで知識を補完するときに、どの問題がカンで解いたのかを分かるようにするためです。 答え合わせの時は、解説などに関連事項(その事件を引き起こした要因や結果)などが記されている場合はそれをメモしていました。

また適当に解いたチェックのあるところは、解説を確かめたあとに教科書や用語集なども用いて関連事項を確かめ、付箋にメモをしていました。解き直しの時は、ひとつひとつの設問に正確に間違いの根拠及び関連している事項が言えるかを確かめていました。

例えば「豊臣秀吉が大坂夏の陣に敗れた」というような正誤問題の時は、まずバツを記号につけてから、「豊臣秀吉→豊臣秀頼」と間違いを訂正した後、「秀吉は慶長の役の時に死亡している 「①朝鮮出兵(文禄の役→慶長の役)②大坂の陣は大阪冬の陣→夏の陣の順番に起きている」などをメモしていました。

日本史の過去問対策を振り返って本番の点数に直結したこと、直結せず後悔していることを教えてください。

一問一答と論述の参考書を用いて知識のインプットをし、過去問でアウトプットするというやり方はとてもおすすめです。また、最後まで(試験において「テキスト・参考書などをしまってください」と言われるまで)インプットの作業を続けることはぜひ行ってほしいです。 直前に見ていた分野が出題されるということは多くあるからです。

後悔としては、通史を終わらせることが遅くなってしまったことです。当初は8月までに覚えようと思っていたのですが、学校のペースに合わせていたため遅くなってしまいました。学校の進度が遅い人は、自分で先取りをして覚えていかなくては、政治、経済、文化など覚えるべきことが多岐にわたる明治以降を覚えるのが私のように遅くなってしまうと思います。

また私が日本史が得意であり、かつ日本史を得点源にして合格をしようという計画を立てたため、オーバーワークであったことは痛感しています。 例えば出題されない論述の対策をすることは、日本史が苦手な人の場合インプットの作業が疎かになってしまうのでおすすめできません。

最後に合格したからこそ言えるこの大学の日本史で高得点をとるためのアドバイスをお願いします!

日本史は例えば飼い馴らせばいい子になってくれる犬のような科目です。各大学学部の出題傾向を掴み、インプットを徹底的に行っていくことで早慶であれ8割を目指すことは難しくありません。

ただし、中には悪問も1割ほどあります。私の場合文学部の大問1は前述の通り徹底的に対策したのに、いざ問題を解くと大問1は用語集にも詳説日本史にも記述されていないような正誤問題ばかりが出題されました。いわゆる悪問は点数に差がつきません。

それよりも他の基礎問題を間違えてしまう方が危険です。 悪問はとりあえずマークをしておくというふうに上手に付き合うことで日本史の得点率アップは開けてきます。皆さんの合格をお祈りしています。