合格体験記

『解けると思った問題に十分な時間を割く』東京大学文科三類合格者の数学の解き方

『解けると思った問題に十分な時間を割く』東京大学文科三類合格者の数学の解き方
年度
2013年(1浪)
入学
東京大学法学部
合格大学
早稲田大学社会科学部
早稲田大学国際教養学部
出身高校
熊本県立熊本高校
センター試験
英語 196点 / 数I・A 96点 / 数II・B 88点 / 国語 186点 / 地学 98点 / 世界史 100点 / 地理 84点

2013年東大文系数学で合否のカギを握ると思った設問や、問題全体に対する印象を教えてください。


この年度の問題構成は以下のようになっていました。

大問1:2次方程式と実数
大問2:座標平面上の三角形(+相加・相乗平均)
大問3:確率漸化式
大問4:積分

2013年東大文系数学は、簡単な問題が毎年2問くらいは出題され、それを確実に解くことが合否の分かれ目になります。この年度の問題は比較的難易度が高くなく、設問1と設問2~4のうち自分が得意とする分野の問題を1問解ければ、数学に関しては十分合格点です。

2013年東京大学文系数学の解く順番・時間配分についてその順番で解く理由も含めて教えてください。



東大文系の数学の解答時間は100分しかありません。

すべての問題を解こうとすると、解答する時間は1問につき25分程度になります。しかし入試本番の緊張の中、25分で1問を解ききるのは容易ではありません。そのため「確実に解ける問題には30分以上の時間をかけてでも解く」という意気込みで挑みました。

まず全問題を俯瞰します。設問1が明らかに易問、設問2~4は時間をかければ解けそうだったので、大問1→2→4→3の順番で解こうと決めました。(大問3を飛ばしたのは確率漸化式に苦手意識があったためです)

設問1は短時間で解けそうだと判断し、時間配分は20分、大問2~4は30分以上かけてでも解ききると決めました。

設問1をどのように解いたかを具体的に教えてください。


この設問は「座標平面上の点(x,y)が次の式を満たす」という一文がポイントです。

このことからx,yはそれぞれ実数値をとることがわかります。与えられた二次方程式をyの方程式と見て、二次方程式の実数条件:D≧0を用いてxの範囲を導出します。値が大きくなるので、計算を間違わないように注意しましょう。

(ちなみに僕は本番、最後の最後に計算ミスをして減点されました……。15分くらいで解いたので、見直しをするべきだったと反省しています)

設問2をどのように解いたかを具体的に教えてください。


変数tから三角形の面積の最大値を求める問題です。「三角形の面積Sをtの変数式として表す」というのが大まかな方針となります。

途中分数などが出てきて計算が複雑に思えるかもしれませんが、求めるべき点の座標を一つ一つ丁寧に求め、三角形の面積をtの式として表します。

三角形の面積Sはtの分数関数の式となります。文系では分数関数の最大値をそのまま求めることができません。

こういった分数関数が文系数学の問題で出題された場合は、分母を別の文字pなどで置き換えてみるとうまくいくことが多いということを駿台・河合などの東大模試を通じて学習していたので、とりあえずpで置いてみました。

この問題でも分母t+1をpとおくと、3-(p+2/p)という式に変形できました。p+2/pという形はいかにも相加・相乗平均が使えそうですよね? 相加・相乗平均に気づけば、最大値を求めるのは難しくないと思います。

東大模試などでよく見るパターンの問題だったので、私は特に手が止まらず30分程度で解答できたと思います。

設問3をどのように解いたかを具体的に教えてください。


確率に漠然とした苦手意識があり、設問3はとばしてしまったので10分程度しかかけられていません。解答もほぼ白紙で提出してしまいました。

しかし後から解説を見てみると10分あれば答案の方針を立てることくらいはできたと思うので、何か書いておけばよかったと反省しています。

設問4をどのように解いたかを具体的に教えてください。


積分の問題です。s,tが変数として与えられているので、必要な式をs,tで表せないかを考えます。誘導用の小問があるのでそれに従って、 2本の直線の方程式を求めます。

それらが求まったら、次は放物線と2つの直線で囲まれた面積を求めるため、積分を行います。式がとにかく複雑になっていくので、ゆっくりと計算ミスをしないように解き進めました。

問題の難易度的にはそこまで高くはないと思いますが、文字が多く、複雑になっていくのでとにかくミスしないように注意し、解くのに30分以上かかってしまいました。

最後に東京大学文系を目指している受験生に東大文系の数学で高得点をとるためにアドバイスをお願いします!


東大文系数学の問題は、愚直な計算と基本的な数学的思考で解けるものが多いです。大問2・4問などがその典型だと思います。なので解き進めてみると意外とすんなり解ける問題が多いです。

その過程で式が複雑になり、この解き方で本当に合っているか不安になるときもあると思います。最終的に求めたいものは何なのか、そのために必要な数式は何なのかを常に意識して、無駄な迷いをなくすようにしましょう。

解けそうな問題なのに計算が面倒だから諦めるという選択は絶対にしてはいけません。

またこの年度には顕著に現れているのですが、東大模試では似たような問題が多く出題されています。僕の場合、設問1~4すべてがどこかで見たことがあるような問題でした。

問題に慣れたい人は東大模試が掲載された駿台河合などの問題集を使って学習するのがおすすめです。