合格体験記

『多くの標準問題を暗記する程やり込む』東京大学文科三類合格者の「新数学スタンダード演習」の使い方

『多くの標準問題を暗記する程やり込む』東京大学文科三類合格者の「新数学スタンダード演習」の使い方
年度
2016年(現役)
入学
東京大学教養学部
合格大学
早稲田大学政治経済学部
早稲田大学文化構想学部
出身高校
千葉県私立渋谷教育学園幕張高等学校
センター試験
英語 183点 / 数I・A 89点 / 数II・B 100点 / 国語 193点 / 化学 基礎 50点 / 生物基礎 47点 / 日本史 91点 / 世界史 88点

『新数学スタンダード演習』の使用開始時期と、この参考書を使い始めた理由を教えてください。


使用時期は高2の9月から3月までです。数学については、学校で配られる傍用問題集は解けるものの、実際の入試問題に手をつけづらい、という状況でした。

私は私立の中高一貫校に通っていましたが、入試問題対策は授業でもあまりされておらず、自習の必要がありました。
 
傍用問題集は微分法、数列、ベクトルといった分野別の問題が載せてあり、該当分野の学習事項に沿っていけば解けます。

一方、入試問題集は分野別に一応分けられていますが、実際は他の分野の知識を前提とするものがほとんどです。この両者の隔たりを埋めるのが、多くの受験生にとって悩みの種でしょう。

数学力を、国立大学の入試問題と戦えるレベルにする目的で、『新数学スタンダード演習』を選びました。

似たような問題集もありますが、私は『新数学スタンダード演習』の、解答が無駄なく記されている点、余計な装飾がされていない点に惹かれました。

『新数学スタンダード演習』の使い方とその理由を教えてください。


文系数学において、必要な力は2つあります。高い計算能力と、過去に解いた問題のストックを適切に運用する力です。どちらも多くの入試問題を解くことで身につけることができます。

どんな問題集であれ、ただやみくもに何周も解いたところで、得点の向上は望めません。解いた問題を二度と間違えないようにし、後で類題を解く際に活用できなければ、問題集に取り組んだ意味がないからです。

初見の問題を自力で解き切った後に、解答を読んで理解し、それを他の人に説明できるくらいに覚え込む。この一連の作業をこなして初めて問題を一周したといえます。

2周目以降は、一から解答を再現できるかに重点を置いて確認していきます。問題集を自らの体内に取り込むような姿勢が必要でしょう。

私は数学に勉強時間を割きすぎないよう、1日1時間を目安に、始めのページから順に解きました。

ノートに自分の解答プロセスを丁寧に書き残し、後に読み返せるようにすることを心がけました。

解答を読む際、ノートに写したり音読したりして暗記し、それを1日あけて自力で再現できるかを確認することで、頭に定着させることができます。

載っている全ての問題を暗記するほどやり込むことが理想ですが、時間が掛かりすぎます。受験生への負担が大きくなるので、5周も10周もすることにこだわりすぎない方がよいです。私は6ヶ月間で3周して終えました。

『新数学スタンダード演習』がどのように役立ったかを教えてください。


『新数学スタンダード演習』を通じ、多くの入試問題に触れることで、高3からの過去問演習にも怯まず取り組めました。

高3の4月という早い段階で、志望大学(東京大学)の過去問演習を軌道に乗せることができたことは、他の科目の勉強時間を増やすことができる意味でも有利に働きました。

私は、高2以前では模試の数学の偏差値が70を上回ることもあれば、50台に落ち込むことがあるなど不安定でした。

しかし、高3からは東大の冠模試でも数学の偏差値は65以上で安定し、最後の冠模試では偏差値75、本番では満点をとることができました。

今年(2016年)の東大の文系数学は簡単だったとされます。標準的な問題を確実に正答する能力が、合否の分かれ目でした。

上に記した勉強法は、基礎をしっかり固めるので、標準的な問題をとりこぼすことを少なくすることができ、上記の結果につながったと私は考えています。

『新数学スタンダード演習』を解くべき人とそうでない人を教えてください。


『新数学スタンダード演習』を解くべきでない人は、文系で数学を必要としない人です。私は文系なので、文系で数学を必要とする国立大学志望者向けに記事を書きましたが、理系の受験生にも有用です。

そして、とりわけ数学に苦手意識を持つ人に取り組んでほしく思います。なぜなら、大学入試の数学は、才能ではなくいかに多くの標準的な入試問題を解いたかによって出来が決まるからです。

『新数学スタンダード演習』は、過去に複数の大学で類題が出ている、典型的な問題を数多く載せています。

これらを解くことで、初見の入試問題に対しても、「前に似たような問題をやったことがあるな」と、楽な気持ちで臨める場面が増え、数学に対する苦手意識の解消にもつながります。